営業とは何かを考察するブログ

販売や接客の効果的な方法を考察するブログ。購入者の心理や販売テクニック、トーク技術を磨き、つらい、きついというイメージを見直します。

「既に取引先があるので」の3つの理由とそれらを突破するたった一つの方法

Tokyo 52
Photo:Tokyo 52 By tokyoform

新規開拓の営業マンは必ずと言っていいほど「既に決まった取引先があるので」と言って断られる。ダメな営業マンほど「あ、そうですか」と引き下がり、それを理由に諦める。もちろん既に決まった取引先がある場合、それを変えるのは至難の業だ。だが、できる営業マンは既に決まった取引先があるという前提で動き、奪うのだ。

 

ここで、既に決まった取引先を変えるのは難しいと思われがちだが、あるアンケートによると「良い提案があれば検討する」と答えた企業が、60%に達し、「価格が良ければ、検討する」が17%、なんと8割近くの企業が、取引先を変える余地があるのだ。そのため、すぐに引き下がってはもったいない。

 

取引先を変えづらい3つの理由

ただ、企業の8割が今の取引先を変える余地があると言っても、現実はなかなかうまくいかない。そこには取引先を変えづらい3つの理由があるのだ。

 

1.売り込まれるのが嫌だから

これは単純に嘘を付いている可能性がある。忙しいのに売り込まれるのが嫌なので、既に決まった取引先があると、断る理由にする。

 

2.変更するのが面倒くさい

今の取引先でなんとなく十分だ。ある程度満足している。営業マンを変えるのは不安。などといった、変更するのが面倒くさいという理由だ。変えると初めから関係を構築しなければならないし、社内の決済なども面倒になる。

 

3.変えた後のリスクを負いたくない

今で問題ないのに、もし変えた後に問題が起きた時に、その担当者は責任を取らされる。その変えるリスクを負いたくないために、いい提案内容でも躊躇してしまう。見ず知らず会社と、一緒に心中したくないという担当者の不安があるため、変えたくないと考える。

 

不満を聞き出す

そこで、そこを突破する方法は、「不満を聞き出す」ということだ。今の取引先に100%満足しているということはほぼない。何処かに必ず不満がある。「決まった取引先があるので」と断られても絶対に諦めず、その取引先についてヒアリングしてみよう。必ず不満があるはずだ。

 

ただ、そこで、その取引先のネガティブな話をしてはいけない。「不満があるんじゃないですか?」「○○という不評を聞いたのですがいかがですか?」など、実際に取引があるのに、その不満点を指摘すると、逆に反発してしまう。まずは、「対応に評判がいいようですが」「○○が好評だと伺ったのですが」など、逆にその取引先の良い点をあげヒアリングをしてみる。そこで不満などがあれば、必ず話してくれるだろう。そこで、その部分をカバーする提案ができれば、取引先を変更してくれる確率がぐっとあがる。

 

できる営業マンは、既に決まった取引先があっても、諦めない。粘り強くその取引先についてのヒアリングをし、そして不満をしっかりと抑え、そのポイントをカバー出来る提案をする。全てではないにしろ、必ず契約に至るチャンスがくるはずだ。 

 

参考書籍:

営業は感情移入 (トップセールス1000人の結論)

営業は感情移入 (トップセールス1000人の結論)